なんとなく円筒

 

 

 

 
タバコはまったく吸わないのだけどもアルコールは気をつけないとランチに一本、チャリのあとに一本、黄昏れて一本、
風呂上がりに一本、サッカーで一本、ドミューンで一本、「ぼくらの住むこの世界では酒を飲む理由があり、だれもみな
ゲロ吐いてはしばし倒れる(小沢健二)」あんまりニコチン中毒をバカにできないわ。1日1本を心がけたいものだ。
だいたいうちは酒豪一家だったのですけど、まず爺ちゃんが酒屋の息子で必殺技が婆ちゃん泣かせのちゃぶ台返し
親父もオカンも毎晩のように晩酌をしていて人格が豹変したりしないかわりに受験勉強中の息子に陽気に一杯勧めてくる。
まあまあ一杯どや?と言われたことはあっても勉強しろと言われたことが一度もなかったので親の教育方針が不安になって
ますます勉強をがんばってしまい一応田舎で一番マトモといわれる進学校に入れた。それは自分にとって田舎を脱出する
ための重要なミッションだった。自分が田舎を出たあとのこと、今度は妹が飲酒運転でハンドル操作を誤って電柱に激突。
電柱を折ったまま現場から逃走し翌朝酒を抜いてから出頭しました。いまは3児の母です。酒がらみじゃないのですが、
もうひとつ下の妹も車を横転させながら屋根から着地するというカーアクションをキメたことがあり、逆さまになったまま
シートベルトにブラ下がっている姿が捕獲された動物みたいでマヌケだったそうです。(親父談) まあなんとか無事に
誰も紙面を飾ることなくやってこれた。おかげさまで自分だけはしっかりしなきゃ!頼りになるのは自分だけ!そういう
自立心だけは早くから芽生えたので家族のみんなには感謝してる。
 
アートディレクターの松本弦人が無免許運転で服役して出所したときの写日記がおもしろい。捕まったときに途中だった
仕事があって面会室で色校したりデザイナーに指示だしたり獄中で手下を雇ったりしてたらしい。獄中ノートもあって
読む気が失せるほど文字がびっちりなんですけど、獄中って人をパラノイアみたいにさせるなにかがあるのかしらね。