フォーカス

 

 

 

 

 
50mm単焦点をつけてると無性に人を撮りたくなるのだけども、レンズの画角で撮りたいものが変わってくるってのがおもしろい。
画角を自由に変えられるズームレンズは便利なようでいて、そのぶん何を撮りたいのか被写体に対する欲求も曖昧になる気がする。
ときどき画角のない視界というものを想像してみるのだけど、肉体という器の窓から見えていた視界が肉体を失うと前後上下左右
360度フルスクリーンの視界になるんだろか。アムロララァのめぐりあい宇宙みたいになるんだろか。死者は視界だけでなく
重力の制限までなくなるのだとするとすごく心細いだろうなあと思った。生きるってことはどこかにフォーカスがあるからこそ
生きていられるんだろう。